累乗と平方根の基本|中学数学の計算力を高める
累乗と平方根は、中学3年生で学ぶ計算分野の中心となる単元です。指数のルールと根号(√)の性質を正確に理解すると、以降の因数分解や二次方程式の計算がぐっと楽になります。
累乗の基本
累乗とは
同じ数を何回かかけたものを累乗といいます。aをn回かけたものを a^n と書き、「aのn乗」と読みます。
a^n = a × a × … × a(aをn個かける)
例:2^3 = 2×2×2 = 8
指数法則
- a^m × a^n = a^(m+n)(指数の足し算)
- a^m ÷ a^n = a^(m-n)(指数の引き算)
- (a^m)^n = a^(mn)(指数の掛け算)
- (ab)^n = a^n × b^n
例:2^3 × 2^4 = 2^7 = 128、(2^3)^2 = 2^6 = 64
負の数の累乗
負の数を累乗するとき、指数が偶数なら正の数、奇数なら負の数になります。(-2)^2 = 4(正)、(-2)^3 = -8(負)です。-2^2 と (-2)^2 は違うことにも注意が必要で、-2^2 = -(2^2) = -4 です。
平方根の基本
平方根とは
2乗するとaになる数を、aの平方根といいます。正の数aの平方根は正負2つあり、√a(正のほう)と-√a(負のほう)と書きます。
例:9の平方根は3と-3。√9 = 3(√は正のほうだけを表す記号)
平方根の性質
- (√a)^2 = a(a≥0のとき)
- √a × √b = √(ab)
- √a / √b = √(a/b)(b≠0)
- √(a^2) = |a|(aが負の数のときは絶対値になる点に注意)
根号の中を簡単にする
√12のように、根号の中に2乗の数を含む場合は、外に出すことができます。
√12 = √(4×3) = √4 × √3 = 2√3
このように、根号の中をできるだけ小さい数にする操作を「簡単にする」といい、平方根の計算では必ず行います。
平方根の計算
足し算・引き算
根号の中の数が同じもの同士だけ、係数を足し引きできます(文字式の同類項の計算と同じ考え方)。
2√3 + 5√3 = 7√3(√3の個数を足す)
3√2 + √3 はこれ以上まとめられません(根号の中が異なるため)。
掛け算・割り算
√a × √b = √(ab) を使ってまとめて計算します。
√6 × √3 = √18 = √(9×2) = 3√2
分母の有理化
分母に根号がある場合、分母と分子に同じ数をかけて分母から根号をなくす操作を「有理化」といいます。
1/√2 = (1×√2) / (√2×√2) = √2 / 2
分母に根号が残ったままの答えは、通常は正しい形とみなされないため、必ず有理化して答えを整えます。
累乗根と平方根の近似値
よく使う平方根の近似値は覚えておくと計算が速くなります。
- √2 ≒ 1.41421356(「一夜一夜に人見頃」の語呂合わせで有名)
- √3 ≒ 1.7320508
- √5 ≒ 2.2360679
まとめ
累乗は指数法則(足し算・引き算・掛け算の3つのルール)、平方根は根号の中を簡単にする操作と有理化がそれぞれの計算の要になります。「根号の中が同じものだけ足し引きできる」「分母に根号を残さない」という2つのルールを徹底することで、平方根の計算ミスの多くを防げます。