二次曲線の基本|放物線・楕円・双曲線の方程式と見分け方
二次曲線は、x、yの2次方程式で表される曲線の総称で、放物線・楕円・双曲線の3種類が代表的です。いずれも「円錐を平面で切った断面」として現れることから、円錐曲線とも呼ばれます。
放物線
標準形
頂点が原点、軸がx軸方向の放物線は次の式で表されます。
y^2 = 4px
この放物線は、焦点F(p, 0)と、準線と呼ばれる直線x=-pからの距離が等しい点の集まりとして定義されます(放物線上のどの点も、焦点までの距離と準線までの距離が等しい)。
軸がy軸方向の場合は x^2 = 4py の形になり、焦点は(0, p)、準線はy=-pです。
放物線の性質
放物線は、焦点から出た光が曲線で反射すると、すべて軸に平行な方向に進むという性質を持ちます。この性質はパラボラアンテナや反射望遠鏡の設計に利用されています。
楕円
標準形
中心が原点の楕円は次の式で表されます。
x^2/a^2 + y^2/b^2 = 1(a>0, b>0)
a>bのとき、長軸はx軸方向、短軸はy軸方向になり、焦点は x軸上の (±c, 0) にあります。ここでcは次の関係式で求められます。
c^2 = a^2 - b^2
楕円の性質
楕円上のどの点をとっても、2つの焦点までの距離の和は一定(2a)になります。この性質は、2本の糸を2つの焦点に固定し、鉛筆でピンと張りながら動かすと楕円が描けるという作図方法にも使われています。
a<bの場合は長軸がy軸方向になり、焦点は(0, ±c)(c^2 = b^2-a^2)になります。
双曲線
標準形
中心が原点の双曲線は次の式で表されます。
x^2/a^2 - y^2/b^2 = 1(a>0, b>0)
この形の双曲線はx軸方向に開いた2つの曲線からなり、焦点は(±c, 0)にあります。ここでcは次の関係式で求められます。
c^2 = a^2 + b^2
双曲線の性質
双曲線上のどの点をとっても、2つの焦点までの距離の差の絶対値は一定(2a)になります。
漸近線
双曲線 x^2/a^2 - y^2/b^2 = 1 は、xが大きくなるにつれて2本の直線に限りなく近づいていきます。この直線を漸近線といい、次の式で表されます。
y = ±(b/a)x
y軸方向に開いた双曲線 y^2/a^2 - x^2/b^2 = 1 の場合、焦点は(0, ±c)(c^2=a^2+b^2)、漸近線は y = ±(a/b)x になります。
3つの曲線の見分け方
| 曲線 | 標準形 | 特徴 |
|---|---|---|
| 放物線 | y^2 = 4px | x、yの一方だけが2乗 |
| 楕円 | x^2/a^2 + y^2/b^2 = 1 | x^2とy^2の係数が同符号 |
| 双曲線 | x^2/a^2 - y^2/b^2 = 1 | x^2とy^2の係数が異符号 |
x^2とy^2の項がどちらも存在し、係数の符号が同じなら楕円(または円)、符号が異なれば双曲線と見分けられます。x^2かy^2のどちらか一方しかない場合は放物線です。
まとめ
放物線・楕円・双曲線は、いずれも標準形の式の形からどの曲線かを判定でき、焦点や漸近線といった特徴的な要素を持ちます。3つの曲線に共通するのは「焦点までの距離」に関する一定の性質(放物線は準線との距離も等しい、楕円は距離の和が一定、双曲線は距離の差が一定)であり、この定義から標準形の式が導かれるという構造を理解しておくと、公式を忘れにくくなります。