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競技かるたの決まり字上級編―大山札6首と5字決まり2首を解説

かるた 決まり字 上級 競技かるた
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決まり字とは、上の句が読まれたとき、何文字目まで聞けば取るべき下の句の札が一つに定まるか、という文字数のことです。競技かるたの上達には、100首を「何字決まりか」で分類して覚え直すことが欠かせません。この記事では、決まり字の字数ごとの分類と、特に難しいとされる大山札の具体例を紹介します。

決まり字は字数によって6段階に分かれる

百人一首100首の決まり字は、1字決まりから6字決まりまでの6段階に分類されます。内訳は、1字決まりが7首、2字決まりが42首、3字決まりが37首、4字決まりが6首、5字決まりが2首、6字決まり(大山札)が6首で、合計100首です。もっとも数が多いのは2字決まりと3字決まりで、この2つだけで全体の約8割を占めます。つまり競技かるたの実戦では、2〜3文字目を聞いた瞬間に反応する場面がもっとも多いということになります。

1字決まり7首「むすめふさほせ」

たった1文字を聞いただけで札が確定する1字決まりは、以下の7首です。頭文字を並べた「むすめふさほせ」という語呂合わせで覚えるのが定番です。

  • む:87番「むらさめの露もまだ干ぬ真木の葉に霧立ちのぼる秋の夕暮れ」(寂蓮法師)
  • す:18番「すみのえの岸に寄る波よるさへや夢の通ひ路人目よくらむ」(藤原敏行朝臣)
  • め:57番「めぐりあひて見しやそれとも分かぬ間に雲隠れにし夜半の月かな」(紫式部)
  • ふ:22番「吹くからに秋の草木のしをるればむべ山風を嵐といふらむ」(文屋康秀)
  • さ:70番「さびしさに宿を立ち出でてながむればいづくも同じ秋の夕暮れ」(良暹法師)
  • ほ:81番「ほととぎす鳴きつる方をながむればただ有明の月ぞ残れる」(後徳大寺左大臣)
  • せ:77番「瀬をはやみ岩にせかるる滝川のわれても末に逢はむとぞ思ふ」(崇徳院)

この7首は、序盤で自陣・敵陣どちらに置いても真っ先に取れるようにしておきたい札として、初心者から上級者まで最優先で覚える対象になっています。

5字決まり2首:「よのなか」で始まる2首

5字決まりは93番と83番の2首だけです。この2首はどちらも「よのなか」という同じ4文字で始まり、5文字目の「は」か「よ」かで初めて区別できるという、非常に紛らわしい組み合わせになっています。

  • 93番「世の中は常にもがもな渚こぐあまの小舟の綱手かなしも」(鎌倉右大臣)決まり字「よのなかは」
  • 83番「世の中よ道こそなけれ思ひ入る山の奥にも鹿ぞ鳴くなる」(皇太后宮大夫俊成)決まり字「よのなかよ」

上級者でもこの2首の聞き分けは油断できないポイントとされ、集中して反復練習する価値があります。

6字決まり=大山札6首(3組のペア)

上級者が特に意識すべきなのが「大山札」と呼ばれる6字決まりの6首です。最初の6文字までまったく同じ音が続き、7文字目以降を聞かないと札が確定しない、もっとも判別が難しいグループです。「大きな山を張って取る」ことに由来してこう呼ばれるとされ、百人一首の中で3組・6首が該当します。

  • 「あさぼらけ」の組:31番「朝ぼらけ有明の月と見るまでに吉野の里に降れる白雪」(坂上是則)/ 64番「朝ぼらけ宇治の川霧たえだえにあらはれわたる瀬々の網代木」(藤原定家)
  • 「きみがため」の組:15番「君がため春の野に出でて若菜摘む我が衣手に雪は降りつつ」(光孝天皇)/ 50番「君がため惜しからざりし命さへ長くもがなと思ひけるかな」(藤原義孝)
  • 「わたのはら」の組:11番「わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと人には告げよ海人の釣り舟」(参議篁)/ 76番「わたの原漕ぎ出でて見れば久方の雲居にまがふ沖つ白波」(法性寺入道前関白太政大臣)

これら6首は、上の句をすべて聞き終えるまで、どちらの札を取るべきか確定しません。そのため上級者の対局では、7文字目以降の音の違いに集中しつつも、体の動きを止めすぎないバランスが求められます。

上級者の大山札対策

音の違いを体で覚える

大山札は理屈で覚えるだけでなく、実際に読み上げを聞きながら「あさぼらけ・あ」と「あさぼらけ・う」のように7文字目以降の音を繰り返し聞き分ける練習が有効です。3組6首をセットで繰り返し聞くことで、瞬時の判別精度が上がっていきます。

場に出た札の配置を記憶しておく

大山札同士が同じ試合の場に出ている場合、他の判別しやすい決まり字の札の位置と組み合わせて記憶しておくことで、7文字目を聞く前から体の向きを整えておくことができます。これは上級者ほど意識的に行っている記憶術の一つです。

まとめ

決まり字は1字決まり7首から6字決まり6首まで6段階に分かれ、中でも「あさぼらけ」「きみがため」「わたのはら」の3組6首からなる大山札は、上の句をほぼ最後まで聞かないと判別できない最難関の組み合わせです。まずは「むすめふさほせ」の1字決まりを完璧にし、次に大山札の3組を重点的に聞き分けられるようにすることが、上級者への近道になります。

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