エレベーターのビジネスマナー|乗り方と立ち位置
エレベーターには意外と知られていないビジネスマナーがあります。上座・下座の位置、ボタン操作の担当、乗り降りの順番など、来客や上司と同乗する際に恥をかかないための基本を解説します。
エレベーター内の上座・下座
エレベーターの中にも席次(上座・下座)があります。基準になるのは「操作盤からの距離」です。
操作盤が片側だけの場合
- 上座:操作盤から最も遠い奥の位置(最も安全で、操作の手間がない席)
- 下座:操作盤の真ん前(ボタン操作を担当する位置)
4人が乗り合わせた場合の順位の目安は以下の通りです。
| 順位 | 位置 |
|---|---|
| 1(上座) | 操作盤と反対側の奥 |
| 2 | 上座の隣 |
| 3 | 操作盤側の奥寄り |
| 4(下座) | 操作盤の真ん前(操作担当) |
操作盤が扉の両側にある場合
操作盤が左右両方に付いているエレベーターでは、入って右側の操作盤の前が下座とされることが一般的です。左奥が上座、右手前(操作盤側)が下座という位置関係になります。
ボタン操作は誰が担当するか
操作は基本的に、その場で立場が下の人・案内役の人が担当します。来客や上司と一緒に乗る場面では、以下の流れが一般的とされています。
- 案内する側(下座の人)が先に乗り込み、「開」ボタンを押さえて扉が閉まらないようにする
- 来客・上司を「どうぞ」と声をかけて招き入れる
- 全員が乗ったことを確認してから、行き先階のボタンを押す
「乗るときは目上の人が先」という通常の順序とは逆に見えますが、誰かが操作盤の前に立って安全に開閉を管理する必要があるための例外的な動きです。案内役がいない、あるいは自分だけが乗る場合は、通常どおり目上の人・来客を先に通します。
乗り降りの順番
乗るとき
案内役が先に乗り込み、扉を押さえながら他の人を迎え入れます。慣れないうちは「お先に失礼します」と一声かけてから乗り込むと丁寧です。
降りるとき
目的階に着いたら、操作担当は「開」ボタンを押したまま、来客や上司に先に降りてもらいます。他に乗客が乗り込んでくる場合も、降りる人が優先です。操作担当は全員が降りたのを見届けてから、最後に自分が降ります。
エレベーター待ちの立ち位置
エレベーターを待つ際は、扉の正面ではなく脇に立ちます。扉の前に立ってしまうと、中から降りてくる人の邪魔になるためです。
同乗時のその他のマナー
- 混雑しているときは奥から順に詰め、後から乗る人のスペースを確保する
- キャリーバッグや荷物は自分の足元にまとめ、通路をふさがない
- 他部署の人や役員と乗り合わせたら、軽く会釈をする
- 密室で声が響きやすいため、社外秘の話や噂話はエレベーター内でしない
- 通話やスピーカーでの音出しは控える
- 扉が閉まりかけているときに無理に駆け込むのは避け、後続に配慮する
よくある失敗と対策
- 案内役が誰も操作盤の前に立たず、開閉のタイミングで全員が譲り合ってしまう
- 上座・下座を意識しすぎて出入口付近で立ち止まり、かえって扉が閉まりかける
- エレベーター内で商談内容や人事の話をしてしまい、居合わせた人に聞かれる
- 降りる際に自分が先に出てしまい、来客や上司を後回しにしてしまう
いずれも「操作を担当する人を決める」「乗り降りの順番を焦らず一呼吸置く」ことを意識すれば防げます。
まとめ
エレベーターの上座は操作盤から最も遠い奥、下座は操作盤の前です。案内役は先に乗り込んでボタンを操作し、来客や上司には先に降りてもらい、自分は最後に降りるのが基本の流れになります。狭い空間だからこそ、立ち位置と一言の気配りが印象を左右します。